葉加瀬太郎はストラディバリウスを所有している?愛用楽器と音色の秘密

葉加瀬太郎はストラディバリウスを所有している?愛用楽器と音色の秘密
葉加瀬太郎はストラディバリウスを所有している?愛用楽器と音色の秘密
演奏家・業界・雑学

くるくるのパーマヘアに、親しみやすい笑顔。そして何より、心揺さぶる情熱的なバイオリンの音色。「情熱大陸」や「エトピリカ」など、数々の名曲を世に送り出してきた葉加瀬太郎さんは、日本で最も有名なバイオリニストの一人と言っても過言ではないでしょう。

テレビやコンサートで彼の演奏を聴き、「あの素晴らしい音色は、やはり世界最高峰のストラディバリウスによるものなのだろうか?」と疑問に思ったことはありませんか。数億円、時には数十億円とも言われる伝説のバイオリン、ストラディバリウス。一流の証として語られるこの名器を、葉加瀬さんも当然所有していると考えるのは自然なことです。

しかし、実は葉加瀬太郎さんが現在メインで愛用している楽器は、ストラディバリウスではありません。そこには、彼の音楽スタイルや演奏活動に対する、プロフェッショナルとしての深いこだわりと明確な理由が存在します。

この記事では、葉加瀬太郎さんとストラディバリウスの関係、そして彼が真に信頼を寄せる愛器「ジュゼッペ・アントニオ・ロッカ」について詳しく解説していきます。バイオリンファンはもちろん、これから楽器を始めたいと思っている方にも楽しんでいただけるよう、楽器の奥深い世界をやさしく紐解いていきましょう。

葉加瀬太郎さんはストラディバリウスを所有しているの?

「一流バイオリニスト=ストラディバリウス」というイメージを持つ方は多いかもしれません。確かに、世界中の著名なソリストたちがこぞってこの名器を求めています。では、日本を代表するバイオリニストである葉加瀬太郎さんの場合はどうなのでしょうか。

インターネット上で「葉加瀬太郎 ストラディバリウス 所有」と検索されることが多いこの疑問について、まずは結論から、そして過去のエピソードを含めて詳しく見ていきましょう。

結論:現在は所有していない

結論から申し上げますと、現在、葉加瀬太郎さんはご自身の楽器としてストラディバリウスを所有していません。彼がメインで使用しているバイオリンは別の製作家によるものです。もちろん、経済的に購入が不可能というわけではないでしょうが、彼自身が「自分の音楽に最も合う楽器」として選んだのが、ストラディバリウスではなかったという点が非常に興味深いところです。

ストラディバリウスは、17世紀から18世紀にかけてイタリアのクレモナで活躍したアントニオ・ストラディバリが製作した弦楽器の総称です。現存するものは約600挺ほどと言われ、その希少性と音色の美しさから、安くても数億円、高いものでは20億円を超える価格で取引されています。多くの演奏家にとって「いつかは手にしたい夢の楽器」ですが、葉加瀬さんはあえて別の選択をしています。

所有していないからといって、彼がストラディバリウスの価値を認めていないわけではありません。むしろ、その素晴らしさを十分に理解した上で、「今の自分の活動スタイルには別の楽器が適している」という判断を下しているのです。この「あえて持たない」という選択にこそ、葉加瀬太郎という音楽家の独自性が表れています。

過去には貸与されていた時期も

現在は所有していない葉加瀬さんですが、過去にストラディバリウスを演奏していた時期が全くないわけではありません。実は、ある期間、特別なストラディバリウスを貸与され、使用していたことがあります。

それは、「CoCo壱番屋」の創業者である宗次徳二氏が代表を務める「NPO法人イエロー・エンジェル」から貸し出された楽器でした。この団体は、世界的な名器を収集し、有望な演奏家に無償で貸与する活動を行っています。葉加瀬さんが一時的に手にしたのは、1714年製のストラディバリウス「ダ・ヴィンチ」という名器でした。

1714年といえば、ストラディバリウスの製作キャリアの中でも「黄金期(ゴールデン・ピリオド)」と呼ばれる最高の時期にあたります。この時期の楽器は特に評価が高く、輝かしく力強い音色が特徴です。「ダ・ヴィンチ」という名前がついていることからも、その芸術的な価値の高さがうかがえます。

葉加瀬さんはこの楽器を借りていた期間、その音色の深みや反応の良さを肌で感じていたことでしょう。しかし、貸与期間が終了した後、彼は再び自身の愛器へと戻っています。この経験は、彼にとって「最高峰の音」を知る貴重な機会であると同時に、自分にとって本当に必要な音を見つめ直すきっかけにもなったのかもしれません。

テレビ番組等での演奏機会

所有はしていなくても、テレビ番組の企画などでストラディバリウスを演奏する機会はたびたびあります。例えば、人気バラエティ番組「芸能人格付けチェック」や「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」などで、何億円もするバイオリンを弾く葉加瀬さんの姿を見たことがある方もいるでしょう。

こうした番組では、数億円のストラディバリウスと、入門用の安価なバイオリンを弾き比べるクイズが行われることがあります。葉加瀬さんはプロとして、その違いを明確に弾き分け、視聴者に音色の違いを提示してくれます。彼がストラディバリウスを構え、弓をひとたび動かせば、スタジオの空気が一変するような芳醇な音が響き渡ります。

彼自身、ストラディバリウスを弾くこと自体を楽しんでいるように見えます。「やっぱりすごい楽器だね」「勝手に音が鳴ってくれる」といった感想を漏らすこともあり、その敬意は失っていません。しかし、それはあくまで「特別な体験」としての楽しみであり、日々の過酷なツアーやレコーディングを共にする「相棒」としての関係とは少し異なる距離感のようです。

たまに触れるからこそ感じる感動と、毎日寄り添うからこそ求められる信頼性。葉加瀬さんにとってストラディバリウスは、前者のような存在なのかもしれません。テレビでの演奏は、彼が名器のポテンシャルを最大限に引き出せる実力者であることを証明する良い機会となっています。

現在の愛器「ジュゼッペ・アントニオ・ロッカ」とは

では、葉加瀬太郎さんが「これぞ私の声」として選び、長年愛用し続けているバイオリンとはどのようなものでしょうか。その名は「Giuseppe Antonio Rocca(ジュゼッペ・アントニオ・ロッカ)」。バイオリンに詳しい方なら「なるほど!」と膝を打つ、イタリアの名工による作品です。

ストラディバリウスほど一般知名度は高くないかもしれませんが、プロの演奏家たちの間では非常に評価が高く、高額で取引される「モダン・イタリアン」の名器です。葉加瀬さんがなぜこの楽器に惚れ込んだのか、その秘密に迫ります。

運命の出会いを果たした相棒

葉加瀬太郎さんが愛用しているのは、1843年製のジュゼッペ・アントニオ・ロッカです。この楽器には「ex.Sigerman」や「ex Taro」といった個体ごとの愛称が付けられることもあります。ロッカは19世紀中頃、イタリアのトリノやジェノバで活躍した製作家で、ストラディバリウスやガルネリといった天才たちの作品を深く研究し、非常に精度の高い楽器を作ったことで知られています。

葉加瀬さんは、この楽器との出会いを運命的なものとして語っています。数多くの楽器を試奏する中で、このロッカを手にした瞬間、直感的に「これだ」と感じたそうです。それはまるで、長年探していたパズルのピースがカチリとはまったような感覚だったのかもしれません。

バイオリンは木でできた生き物のようなものです。同じ製作家の楽器でも、一つひとつ性格が異なります。葉加瀬さんのロッカは、彼の体格や弓の運び方、そして彼が表現したい音楽のイメージに完璧にフィットしたのです。それ以来、彼は長年にわたりこの楽器をメインとして使い続け、数々の名演を生み出してきました。

アルバムのレコーディングはもちろん、年間を通して行われる全国ツアーでも、このロッカは常に彼と共にあります。まさに苦楽を共にする「戦友」と呼べる存在なのです。

どんな音色がするの?

ロッカの音色には、際立った特徴があります。それは「明るく、太く、パワフルな音」です。繊細で絹のような音色と評されることが多いストラディバリウスに対し、ロッカの音はより現代的で、芯がしっかりとしています。

葉加瀬さん自身も、この楽器の特徴について「音が太い」「前に飛ぶ」「輝きがある」と表現しています。低音域には重厚な響きがあり、高音域では突き抜けるような輝かしさを持っています。この特性は、葉加瀬さんのようなエネルギッシュな演奏スタイルにはうってつけです。

また、音の立ち上がりが速いことも特徴の一つです。弓を弦に乗せた瞬間に音がパッと反応してくれるため、速いパッセージやリズミカルな楽曲でも音が埋もれることがありません。情熱大陸のようなアップテンポな曲を弾く際、このレスポンスの良さは大きな武器となります。

さらに、ロッカの楽器は、ストラディバリウスの最高傑作の一つである「メシア」というバイオリンをモデルにして作られていることが多いと言われています。そのため、ストラディバリウスの持つ気品や構造的な美しさを継承しつつ、より力強い響きを実現しているのです。伝統と革新が融合した音色、それがロッカの魅力です。

マイク乗りの良さと現代的な強さ

葉加瀬太郎さんの活動において、非常に重要な要素となるのが「マイク乗り」です。彼はクラシックのコンサートホールだけでなく、野外ステージやアリーナといった巨大な会場、さらにはテレビ収録など、マイクを通して音を届ける機会が非常に多いバイオリニストです。

古い時代の繊細すぎる楽器は、生音で聴くと天国のような美しさを持っていても、マイクを通すとその魅力が半減してしまうことがあります。倍音が複雑すぎたり、音が繊細すぎて電気的な増幅に耐えられなかったりするのです。しかし、ロッカの持つ太くストレートな音色は、マイクを通してもその芯が失われません。

バンドサウンドの中でドラムやベース、エレキギターといった大音量の楽器と共演する際も、ロッカの音は埋もれることなく、主役として堂々と響き渡ります。この「現代の音楽環境への適応能力」こそが、葉加瀬さんがロッカを手放さない最大の理由の一つでしょう。

電気機材との相性が良く、PA(音響)スタッフにとっても扱いやすい音であることは、プロのエンターテイナーとして重要な要素です。葉加瀬さんは、自分の音が聴衆にどう届くかを常に計算し、そのための最適なツールとしてロッカを選んでいるのです。

ストラディバリウスとの違い

ここで改めて、ストラディバリウスとロッカの違いを整理してみましょう。もちろん個体差はありますが、一般的な傾向としての比較です。

【ストラディバリウス】

・製作年代:17~18世紀(約300年前)
・音色:繊細、複雑な倍音、遠くまで届く浸透力、色彩豊か
・価格:数億円~数十億円
・性格:弾き手を選ぶ、ご機嫌をとるのが難しいこともある

【ジュゼッペ・アントニオ・ロッカ】

・製作年代:19世紀中頃(約180年前)
・音色:明るい、太い、パワフル、直進性が強い
・価格:数千万円~1億円クラス(それでも超高級!)
・性格:反応が速い、現代的な奏法や環境に強い

ストラディバリウスが「深窓の令嬢」や「気高い女王」だとすれば、ロッカは「頼れる兄貴」や「屈強なアスリート」といったイメージかもしれません。どちらが優れているかではなく、どちらが「葉加瀬太郎の音楽」に合っているか、という視点が重要です。

そもそも「ストラディバリウス」ってどんな楽器?

葉加瀬さんが選ばなかったとはいえ、ストラディバリウスが世界最高の楽器であることに変わりはありません。なぜこれほどまでに特別視され、高額な値段がつくのでしょうか。ここでは少し視点を広げて、ストラディバリウスという楽器の伝説について触れてみましょう。

数億円は当たり前!驚きの価格と価値

ストラディバリウスの価格は、一般的な感覚からは想像もつかないレベルです。状態の良いものであれば6億円、8億円は当たり前。過去にはオークションで約17億円、個人取引ではそれ以上の価格がついたという噂もあります。

なぜこれほど高いのか。その理由は「音の良さ」だけではありません。「骨董的価値」と「希少性」が大きく影響しています。アントニオ・ストラディバリが生涯に製作した楽器は約1100挺と言われていますが、現存するのは約600挺。これ以上増えることは決してありません。

また、300年という時を経てもなお現役で演奏できるという「奇跡的な耐久性」も価値を高めています。当時の木材の質、秘伝のニス、完璧な構造設計。これらすべてが噛み合って、現代の科学技術をもってしても完全な再現は不可能と言われる名器が生まれたのです。投資対象として見られることも多く、年々その価格は上昇し続けています。

日本人の所有者たち

日本人の中にも、このストラディバリウスを所有、あるいは貸与されて使用しているバイオリニストたちがいます。

例えば、高嶋ちさ子さんは「ルーシー」という愛称のストラディバリウスを所有しています。彼女の明るいキャラクターとは裏腹に、その楽器は非常に繊細で美しい音色を奏でます。また、千住真理子さんは「デュランティ」という、約300年間誰にも弾かれずに眠っていた幻のストラディバリウスを購入し、話題となりました。

その他にも、諏訪内晶子さんや神尾真由子さんなど、国際コンクールで優勝するようなトップソリストたちの多くが、財団や企業からストラディバリウスを貸与されています。前澤友作さんのような資産家が購入し、若手演奏家に貸し出すというケースも増えてきました。

彼らがストラディバリウスを使うのは、クラシックの殿堂である大ホールで、オーケストラをバックに生音だけで隅々まで音を届ける必要があるからです。その極限の状況において、ストラディバリウスの持つ「遠鳴り」する性能は、演奏家にとって最強の武器となるのです。

弾き手を選ぶ「気難しい」楽器という側面

しかし、ストラディバリウスは誰が弾いても良い音がする「魔法の杖」ではありません。実は、非常に扱いが難しく、弾き手を選ぶ楽器としても知られています。

あるバイオリニストは「ストラディバリウスは、下手な人が弾くと、その下手さを拡大して表現してしまう」と語りました。演奏者の技術や心の状態を鏡のように映し出すため、ごまかしが効かないのです。また、楽器自体のコンディションも繊細で、湿度の変化や機嫌によって音が鳴らなくなることもあります。

「楽器に試される」「楽器に育てられる」と言われる所以です。葉加瀬太郎さんが、より安定感がありパワフルなロッカを選んだ背景には、こうした「気難しさ」よりも、どんな環境でも確実に最高のパフォーマンスを発揮できる「信頼性」を重視したという側面もあるのかもしれません。

葉加瀬太郎さんの音色へのこだわり

葉加瀬太郎さんがロッカを選び、ストラディバリウスを所有しない理由は、単なる楽器の性能比較だけではありません。そこには、彼が目指す音楽家としての理想像が深く関わっています。

クラシックとポップスの架け橋として

葉加瀬さんは東京藝術大学でクラシックを学びましたが、彼の活動の主軸は「ポップス」や「クロスオーバー」と呼ばれるジャンルです。クラシックの厳格な伝統を尊重しつつも、より多くの人に音楽を楽しんでもらいたいというエンターテインメント精神にあふれています。

クラシック音楽では、作曲家の意図を忠実に再現することが求められますが、ポップスでは演奏者自身の個性や、その場のグルーヴ感が重要視されます。葉加瀬さんの演奏は、聴く人を元気にし、踊らせ、時には涙を誘います。そのような感情豊かな表現をするためには、楽器にも「歌うような」表現力だけでなく、「叫ぶような」エネルギーが必要です。

ロッカの持つ開放的で明るい音色は、葉加瀬さんの陽気で情熱的なキャラクターと完全にリンクしています。彼が奏でる音が、聴衆の心にダイレクトに届くのは、楽器と演奏者の魂が共鳴しているからに他なりません。

バンドサウンドに負けない「鳴り」の重要性

葉加瀬さんのコンサートに行くと、ドラム、ベース、ギター、キーボードといったバンド編成で演奏されることが多いです。こうした楽器は大音量が出るため、通常のバイオリンでは音が埋もれてしまいがちです。

ここでロッカの「強さ」が活きてきます。電気的に増幅する際も、元の音が細いとイコライザーで無理やり持ち上げることになり、不自然な音になってしまいます。しかし、ロッカのように生音の時点で太く密度のある音であれば、PAシステムを通しても、バイオリン本来のふくよかさを保ったまま、大音量のバンドサウンドと渡り合うことができるのです。

「どんな状況でも、一番後ろの席のお客さんまで熱量を届けたい」。そんな葉加瀬さんのプロ意識を支えているのが、現在の愛器なのです。

楽器は「旅のパートナー」

葉加瀬さんは年間を通して全国ツアーを行い、移動の多い生活を送っています。飛行機に乗り、新幹線に揺られ、湿度の違う様々な土地へ行く。楽器にとっては過酷な環境です。

数億円のストラディバリウスを持ち歩くことは、セキュリティ面でも精神面でも莫大な負担となります。もちろんロッカも高価で貴重な楽器ですが、葉加瀬さんにとっては、ショーケースに飾っておく美術品ではなく、一緒に旅をして汗をかく「パートナー」なのです。

傷つくことを恐れて演奏をセーブするのではなく、楽器を信頼して思い切り弾き込む。使い込まれた楽器には、その演奏家の魂が宿ると言います。葉加瀬さんのロッカから出る音に温かみがあるのは、長い旅路を共に歩んできた絆があるからでしょう。

私たちも葉加瀬サウンドに近づける?監修バイオリン

ここまで読んで、「葉加瀬さんのような音を出してみたいけれど、数千万円のロッカなんて買えない…」と思った方もいるでしょう。実は、葉加瀬太郎さんは、これからバイオリンを始める人や、もっとバイオリンを楽しみたい人のために、オリジナルのバイオリンセットを監修しています。

初心者でも鳴らしやすい「アントニオ・タロンティーノ」

その名も「Antonio Tarontino(アントニオ・タロンティーノ)」。葉加瀬太郎(Taro)の名前をもじったような、遊び心あふれるブランド名のバイオリンです。しかし、中身は非常に真剣に作られています。

葉加瀬さんが徹底的にこだわったのは、「ビギナーでも鳴らしやすく、響きが良いこと」。バイオリンは最初の音を出すのが難しい楽器ですが、このモデルは板の厚みなどを調整し、初心者でも「パーン!」と明るい音が出やすいように設計されています。

価格はセットで20万円前後(モデルによります)と、決して安くはありませんが、バイオリンとしては「良心的な入門~中級クラス」の価格帯です。おもちゃのような楽器ではなく、一生の趣味として長く付き合えるクオリティを目指して作られています。

愛器「ロッカ」をモデルにしたこだわり

この「タロンティーノ」には、葉加瀬さんの愛器ロッカへのリスペクトが込められています。特にこだわっているのが、裏板の「虎杢(とらもく)」と呼ばれる美しい木目です。葉加瀬さん所有のロッカと同じように、V字に組み合わされた木材を使用し、見た目の美しさも追求しています。

また、ニスの色合いも、新作楽器特有のピカピカすぎる感じではなく、少し使い込まれたようなオールド風の仕上げが施されており、所有する喜びを感じさせてくれます。エンドピンの下には「t*」という葉加瀬さんの焼印が入っており、ファンにはたまらない仕様となっています。

付属する弦や肩当ても、葉加瀬さんが普段愛用しているものと同じメーカーのものがセットになっていることが多いです。「弘法筆を選ばず」と言いますが、初心者は「筆(道具)」を選ぶべきだと葉加瀬さんは考えているのかもしれません。良い道具を使えば、上達も早くなり、何より弾いていて楽しいからです。

バイオリンを始める人へのメッセージ

葉加瀬太郎さんは、自身が校長を務める「葉加瀬アカデミー」というオンラインスクールを開設するなど、バイオリンの普及に情熱を注いでいます。「バイオリンは敷居が高い」というイメージを壊し、「誰でも楽しめる楽器なんだよ」と伝え続けています。

彼がストラディバリウスにこだわらず、自分に合ったロッカを愛奏していること。そして、初心者にも弾きやすい楽器を監修していること。これらはすべて、「音楽は楽しむもの」という彼の信念に繋がっています。

もしあなたが「バイオリンをやってみたいけど、自分には無理かも」と思っているなら、葉加瀬さんのその想いに触れてみてください。彼のような情熱的な音色は、高価な楽器を持っているから出るのではなく、「音楽が好きだ」という強い気持ちから生まれていることに気づくはずです。

まとめ:葉加瀬太郎とストラディバリウス、そして愛器ロッカ

まとめ
まとめ

今回は、「葉加瀬太郎 ストラディバリウス 所有」というキーワードを入り口に、彼の愛用楽器や音色へのこだわりについて解説してきました。記事のポイントを振り返ってみましょう。

葉加瀬太郎さんは現在、ストラディバリウスを所有していません。過去に貸与されていたことや、テレビ番組での演奏経験はありますが、彼が長年パートナーとして選んでいるのは、1843年製の「ジュゼッペ・アントニオ・ロッカ」です。

このロッカという楽器は、明るく太く、パワフルな音色が特徴で、マイク乗りが良くバンドサウンドにも埋もれません。これは、クラシックの枠を超えて活躍する葉加瀬さんのスタイルに、ストラディバリウス以上にフィットする運命の楽器だったのです。

世界最高峰のブランド名よりも、自分の耳と感覚を信じ、自分にとって最高の音を選び取る。そんなプロフェッショナルな姿勢こそが、葉加瀬太郎さんの魅力の源泉なのかもしれません。

バイオリンの世界は、値段やブランドだけでは語り尽くせない奥深さがあります。葉加瀬さんの奏でるロッカの音色に耳を傾けながら、あなたも自分だけの「音」を探す旅に出てみてはいかがでしょうか。

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