バイオリン鈴木4巻のレベルは?中級への入り口となる技術と課題

バイオリン鈴木4巻のレベルは?中級への入り口となる技術と課題
バイオリン鈴木4巻のレベルは?中級への入り口となる技術と課題
初心者・大人の学習

鈴木メソードのバイオリン教本も、ついに第4巻まで進みましたね。ここまで継続できたこと、まずはご自身を褒めてあげてください。1巻のキラキラ星から始まり、少しずつ曲らしくなり、3巻で基礎を固めてきたことでしょう。そしてこの4巻は、バイオリン学習者にとって非常に大きな「節目」と言われています。

多くの方が「鈴木4巻のレベルはどのくらい?」「急に難しくなるの?」といった疑問を持ちます。結論から言うと、4巻は「初級から中級への入り口」です。これまでの「知っている歌を弾く」段階から、「本格的なクラシックの協奏曲(コンチェルト)を弾く」段階へとシフトします。憧れのヴィヴァルディやバッハに挑戦できる喜びがある一方で、技術的なハードルも上がります。

この記事では、鈴木バイオリン4巻の具体的なレベル感、新しく登場する技術、収録曲のポイント、そして習得にかかる期間の目安について、やさしく丁寧に解説します。これから4巻に入る方も、今まさに奮闘中の方も、ぜひ参考にしてください。

鈴木バイオリン4巻のレベルとは?中級への大きな一歩

鈴木バイオリン教本4巻は、バイオリンを学ぶ上で一つの大きなターニングポイントとなります。これまでは第1ポジション(左手を一番ネックの端に置く位置)だけで弾ける曲が中心でしたが、ここからはバイオリンの指板を広く使う技術が求められます。まさに「脱・初心者」を果たし、中級者としての第一歩を踏み出すレベルです。

「曲」から「協奏曲」への変化

1巻から3巻までは、民謡や舞曲、短い小品が中心でした。しかし4巻からは「ザイツの協奏曲」や「ヴィヴァルディの協奏曲」など、タイトルに「コンチェルト」とつく曲がメインになります。これらは発表会でも非常に映える曲ばかりです。曲の構成も長くなり、単にメロディを追うだけでなく、曲全体の構成感や強弱のドラマ作りが求められるようになります。

ポジション移動が本格化する

4巻のレベルを決定づける最大の要素は「ポジション移動(シフティング)」の本格導入です。これまでは楽譜に「3」とあれば薬指で押さえていましたが、4巻からは手の位置をずらして高い音を取る場面が頻繁に出てきます。特に第3ポジションの習得は必須となり、楽譜を読む際も「どの指で取るか」だけでなく「どのポジションで取るか」を瞬時に判断する能力が必要になります。

音楽的な表現の深化

技術だけでなく、音楽的な表現力のレベルも上がります。弓の使う量をコントロールして強弱をはっきりつけたり、アクセントを効かせたりといった「音の表情」が重要になります。ただ音程が合っているだけでは合格にならず、「美しく歌うこと」や「カッコよく弾くこと」が求められるのが4巻のレベルです。

4巻で習得する新しい技術と課題

4巻に進むと、これまでにない新しい技術がたくさん登場します。これらは今後のバイオリン人生でずっと使い続ける重要な基礎テクニックです。最初は難しく感じるかもしれませんが、焦らず一つひとつクリアしていくことが大切です。

第2・第3ポジションへの移動

もっとも大きな技術的課題は、左手の位置を動かす「ポジション移動」です。特に第1ポジションから第3ポジションへの移動、そしてその逆の動きが頻出します。親指と他の指が一緒にスムーズに動く必要があり、ここがつまずきやすいポイントです。音程が不安定になりがちなので、耳をよく使って正しい音程を探る訓練が求められます。

ビブラートの導入と実践

多くの教室では、3巻の終わりか4巻の初め頃から「ビブラート」の練習を本格的に開始します。音を揺らして豊かに響かせるビブラートは、バイオリンの醍醐味です。最初は魔法のように見えるかもしれませんが、腕や手首の反復練習によって身につける物理的な技術です。4巻の曲の中で、少しずつ長い音符にビブラートをかけられるようになると、演奏のグレードが一気に上がります。

弓のコントロールと発音

左手だけでなく、右手(弓)の技術も高度になります。ザイツの協奏曲では力強い和音や、弓を元(手元)までしっかり使う奏法が必要です。一方で、ヴィヴァルディなどのバロック音楽では、短くはっきりとした発音(デタシェ)や、弦から弓を離す奏法などが求められます。弓のスピードと圧力をコントロールし、多彩な音色を使い分ける練習が始まります。

鈴木4巻の収録曲とポイント徹底解説

ここでは、鈴木バイオリン4巻(新版)に収録されている主な楽曲について解説します。どれもバイオリン学習者にとっては「いつか弾きたい」と思っていた名曲ばかりです。それぞれの曲に込められた学習の狙いを知ることで、練習の質が高まります。

ザイツ:協奏曲 第2番 第3楽章

4巻の幕開けを飾るのが、ザイツの協奏曲です。冒頭から元気よく、リズミカルなテーマで始まります。この曲では、弓の元を使った力強い演奏や、スタッカートのは切れ良さが求められます。また、中間部では少し悲しげな短調のメロディが登場し、表現の切り替えを学ぶのに最適です。初めての「協奏曲」として、堂々と演奏する楽しさを味わえます。

ザイツ:協奏曲 第5番 第1楽章

鈴木メソードの中でも特に有名な曲の一つです。冒頭の重音(2つの弦を同時に弾く)はインパクト抜群で、バイオリンらしい華やかさがあります。この曲では、第1ポジションと第3ポジションを行き来する移動が多く出てくるため、ポジション移動の練習曲としても優秀です。カデンツァのようなソロパートもあり、ソリスト気分を存分に味わえるでしょう。

ザイツ:協奏曲 第5番 第3楽章(ロンド)

第1楽章の重厚さとは打って変わり、軽快で可愛らしいロンドです。ここでは「スピッカート」や「飛ばし弓」の準備段階となるような、弓を弦の上で弾ませる感覚が必要になることがあります。テンポが速いので、指がもつれないようにリズム練習を丁寧に行うことが大切です。軽やかな弓使いは、次のヴィヴァルディへの布石となります。

ヴィヴァルディ:協奏曲 イ短調 第1楽章

4巻のハイライトとも言える、バロック音楽の名曲です。多くの生徒さんがこの曲に憧れます。冒頭のテーマは非常に有名ですが、弾いてみると意外と難しいことに気づくでしょう。一定のテンポを保ちながら、強弱の対比(フォルテとピアノ)をはっきりつける「テラス・ダイナミクス」というバロック特有の表現を学びます。

ヴィヴァルディ:協奏曲 イ短調 第3楽章

第1楽章よりもさらに速いテンポで進む、エネルギッシュな楽章です。ここでは小指(4の指)を伸ばして高い音を取る「拡張」の形や、素早い移弦のテクニックが登場します。指が忙しく動くため、左手の形が崩れないように注意が必要です。この曲を弾ききった時の達成感は格別で、次の5巻へ進む自信を与えてくれます。

バッハ:2つのバイオリンのための協奏曲(第2バイオリン)

通称「ドッペル」と呼ばれるこの曲は、誰かと一緒に演奏するアンサンブルの喜びを教えてくれます。4巻では第2バイオリンのパートを学びます。主旋律を支えたり、追いかけたりと、相手の音を聴きながら弾く能力が養われます。重音(和音)も多く出てくるため、正確な音程と弓のバランス感覚が鍛えられる、非常に高度で美しい曲です。

4巻を修了するまでの期間はどのくらい?

「4巻は難しい」と聞くと、どのくらいで終わるのか不安になるかもしれません。もちろん個人差は大きいですが、一般的な目安を知っておくことで、焦らずに取り組むことができます。

子供の場合の目安

毎日練習しているお子さんの場合、順調にいけば1年から1年半程度で4巻を終えることが多いようです。ただし、ポジション移動やビブラートの習得に手間取ると、もう少し長くかかることもあります。逆に、これまでの基礎がしっかりしている子は、曲の楽しさに引っ張られて半年〜1年弱で進むこともあります。進度よりも、基礎技術が定着しているかを重視すべき時期です。

大人の学習者の場合

大人の場合、仕事や家事で練習時間が限られるため、1年〜2年、あるいはそれ以上じっくり取り組むケースも珍しくありません。大人は頭で理解できても体がついてこないことが多いため、特にポジション移動の音程で苦戦しやすい傾向があります。しかし、焦る必要はありません。4巻の曲はどれも弾きごたえがあるため、1曲に数ヶ月かけて完成度を高める楽しみ方ができるのも、大人の特権です。

進度が遅くなっても気にしない

4巻は「壁」になりやすい巻です。1巻や2巻のように、数週間で1曲合格、というペースでは進まなくなります。1曲にかかる時間が長くなるのは、曲が長く難しくなっている証拠であり、停滞しているわけではありません。「なかなか合格できない」と落ち込まず、「今はじっくり中級の基礎を作っている期間だ」と捉えることが、挫折しないコツです。

「4巻の壁」を乗り越えるための練習のヒント

4巻で挫折せず、楽しくレベルアップするための具体的な練習のヒントを紹介します。がむしゃらに弾くのではなく、ポイントを押さえた練習が上達への近道です。

音階(スケール)練習を重視する

曲が難しくなると、つい曲の練習ばかりしたくなりますが、実は「音階練習」が最も重要になります。特に4巻で出てくるト長調、ト短調、イ短調などの音階を、第2・第3ポジションを使って練習することで、指板上の地図が頭に入ります。音階練習で正しい音程の感覚を養えば、曲の中でのポジション移動も怖くなくなります。

CDや音源をたくさん聴く

鈴木メソードの基本は「耳から学ぶ」ことです。4巻の曲は構成が複雑になるため、模範演奏を繰り返し聴いて、曲の全体像を頭に叩き込むことが大切です。「次はどういうメロディだっけ?」と考えているうちは、技術的なことに集中できません。鼻歌で歌えるくらいまで聴き込むことで、演奏のニュアンスも自然と身につきます。

部分練習を徹底する

曲全体を通す練習ばかりしていませんか? 難しい箇所(パッセージ)だけを取り出し、ゆっくり、何度も繰り返す「部分練習」が効果的です。例えば、ポジション移動の瞬間だけを5回連続で成功するまで繰り返す、といったルールを作ってみてください。苦手な部分が克服できれば、曲全体の完成度が驚くほど上がります。

ワンポイントアドバイス

ポジション移動の際は、親指の力を抜くことが大切です。親指がネックを強く握りしめていると、素早く移動できません。「親指は優しく添えるだけ」を意識してみましょう。

まとめ

まとめ
まとめ

バイオリン鈴木4巻のレベルについて解説してきました。4巻は、バイオリン演奏の楽しさが一気に広がる「中級への入り口」です。

最後に要点を振り返りましょう。

鈴木4巻のポイント

・レベルは初級卒業から中級入り口。「協奏曲」がメインになる。

・第2・第3ポジションへの移動が最大の課題。

・ビブラートや多彩なボウイングなど、表現の幅が広がる。

・ザイツ、ヴィヴァルディ、バッハなどの名曲揃い。

・期間は1年〜2年かかることも普通。焦らずじっくり取り組む時期。

4巻の練習は、時に難しく、壁にぶつかるように感じることもあるかもしれません。しかし、この巻を終える頃には、あなたは「バイオリンが弾ける人」として、自信を持って演奏できるようになっているはずです。ヴィヴァルディの協奏曲やバッハのドッペルを弾く自分をイメージして、日々の練習を楽しんでくださいね。

あなたのバイオリンライフが、より豊かで充実したものになりますように応援しています。

タイトルとURLをコピーしました